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2012.02.24

発達障害って何!!

 この3月の議会に、就学相談事務協議会の設立について、という規約改正案件を提案することになった。これは、小学校へ入学する子供や通学している子供で、通常学級で勉強することが難しい子供たちを「判定」する事務をいままで飯田市へ委託をしていたのだか、飯田市でも判定会議にかかる子供の数が増えて大変だからということで、泰阜村を含む南部5町村(阿南町、下條村、天龍村、売木村)で新たな協議会を設立するための手続きということ。いままで飯田市へ委託していたことを廃止し、新たに作るために、地方自治法の規定で必要な手続きで、そのことはわかる。
 私は、この平成も24年経過した現在、障害者福祉の世界では、ノーマライゼーションという言葉がようやく自然に使われるようになった。ところが、世の中全体の動きは、ノーマライゼーション、私の解釈では、どんな障害を持っても、普通の生活が継続される、健常者と同じ生活ができること、と思っているが、それとは逆になっていくような気がしてならない。
 この判定会議なるものがその象徴といっていい。就学相談という名称だが、要は、あなたは、普通の学校では無理で、特別支援学級(いわゆる特殊学級)、養護学校へ行ってください、という判定をするのである。この判定を受ける子供の数がどんどん増えている、ということにも驚いている。
 私の2番目の娘の同級生にS君がいた。軽いダウン症だったと思うが、保育園は、いっしょにすごした。この子を普通学級に入れよう、つまり、泰阜北小学校の一年生にしようということで、診療所の医師ががんばるので、私も応援した。しかし、最後は、そのやりとりの中で、両親が「いいです、養護学校で」ということになった。堅いご両親で、みんなに迷惑をかけたくなかったと思う。診療所の医師は、教育委員会に対し激怒していた。私もS君は、普通学級で過ごせたと今でも思っている。分数計算なんかできなくたって、いいじゃないか、と思う。
 いま、こんなに豊かになった日本社会で、私たちは、子供たちを学力という基準だけで「発達障害」というレッテルを貼って差別しているのではないか、と思う。数年前、私のこの指摘に対し、判定委員長の先生が「それがその子のためである」という返答をした。教員というのは、そういうことを言うのだ、と思った。いま、私は、在宅福祉を進める中で、住み慣れた家で、地域で最期を迎えるということは、人間の尊厳を守るということ。いまこそ日本の福祉社会は、人間の尊厳を確保するというそのことを考えてみるべき、と主張している。特養やすおか荘をたまに訪れる。そこに横たわっている人、ただテレビだけを無表情で見ている人、これでいいのだろうか、と思う。しかし、いまの人員や環境では、それしかできない。
 障害を持った人は、みんな隔離されていく社会でいいのだろうか。判定会議で、普通学級は無理、といわれた人は、生涯それを背負っていくことになる。その人も生を受けた以上、生きていかなければならない。世の中で、ずっと差別され続けるのであろう。それを何とも思わない、それの方が本人のためだ、という社会で、私は正常と考えている我々に、発達障害はないのだろうか。
 もちろんすべての障害者が普通学級に行くことが理想だが、そこまでは、求めない。しかし、この判定会議にかけるような人は、みんな普通学級へいくべきであり、そういう社会を作る責任が我々にあるのではないだろうか。
 最後に、その判定をする専門家とは?養護学校の先生であったり、保健師だという。保健師なんて、看護婦さんより一年余分に学校へ行っただけで、何の専門家でもない、と私は思うが、世の中では、専門家にしてしまった。こんな人たちに判定されて差別されていく「当事者」の気持ちを思うと・・・。私の無力が悲しい。

04:14 午後 | 固定リンク

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コメント

松島村長 殿

初めまして。長崎県平戸市に暮らす伊福規(ただし)と申します。
私事ですが3年前、娘が縁あって泰阜村出身の青年と東京で知り合い結婚し孫も授かりました。原発事故後の昨年12月、幼児を抱えた不安から松本に引っ越し、現在落ち着いた暮らしをとり戻しています。夫は建築設計の自営業ですので東京と長野を行き来しながらでも、なんとかやりくりをつけているようです。そんな訳で泰阜村を知ることとなり(実家訪問はまだですが)泰阜村ホームページで村長のBLOG(2012.02.24)を読みました。幸いにも私の家族には発達障害の子供たちはいませんでしたが、村長のBLOGで障害者福祉の問題の一端を知ることとなりました。問題についての詳細なコメントは持ち合わせていませんが、村長のお考え(お人柄)が文面より伝わり、ここに共感の意をお伝えしたくメールするものです。
今後ますますのご活躍をお祈りします。
伊福規

投稿者: 伊福規 (2012/03/11 9:14:12)

障がい支援にかかわっています。
発達障害は「生きにくさ」です。表面上、にこにこと通常学校にいても、その子の内面では強いストレスや疲労が生じていることが多いのです。それが積もり積もって「二次障害」を引き起こし、精神疾患や反社会的行動に結びついてしまうことがあります。二次障害を起こして社会生活が難しくなる前に支える、それが特別支援です。
「生きにくさ」のストレスには「適切な支援」でかなり改善できるものがあります。その適切な支援のプロ集団が特別支援学校です。特別支援学校=差別は極端です。もし特別支援学校制ではなくインクルーシブでやるならば、問題は、各々の学校や「地域」でその「適切な支援」ができるかどうかです。教員や保健師さんは今の泰阜村の環境では「できない」と判断したのだと思います。村長さんはどう環境を整えますか?
発達障害の方を生涯わたって地域で支えていく、そのために保健師さん=プロが必要だと思うのですが。
私は都市部に住むので「地域の目」として保健師さんは非常に大切だと感じています。もちろん保健師さんにも腕前に差がありますが、「村長さんの求める保健師」さんはどんな保健師ですか?

投稿者: まお (2012/03/12 18:54:36)

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