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2009.04.22

「ミツバチ」異変をどう考えるか

 今年に入って、農業関係者の間で、ミツバチがいなくなり、受粉ができるかどうか不安という話を聞くようになった。果樹のように人工授粉ができるものは、対応策もあるのだろうが、イチゴほか、自然の摂理で収穫されるようなものは、大変とのこと。よく聞いてみれば、ミツバチが減り出したのは、今年でなくここ数年の出来事で、女王蜂も輸入されているということを始めて知った。地元の農協担当者が言うのに、今年の春のイチゴほかは、何とか乗り切ったとのこと。
 ミツバチの減少に興味を持つようになり、関連する記事は、努めて読むようになった。いろいろな原因が挙げられているようだが、農業関係者の間では、ダニやウィルスがミツバチをやっつけているのでは、ということらしい。そんな折、構想日本の情報提供の中で、藤原養蜂場を経営されている藤原誠太氏の意見を拝読しなるほどと思った。氏が言うには、ミツバチ減少の原因は、ここ数年使われだしたネオニコチノイド系殺虫剤の影響だという。この殺虫剤は、人間への影響が少なく、殺虫効果はあり、すぐれたものとのこと。低農薬、減農薬が叫ばれる昨今では、貴重な殺虫剤であり、除草剤などと同じ選択毒性(あるものには効くが、その他のものには効かない)を利用している。で、この殺虫剤は、昆虫の知覚神経を麻痺させるようで、女王蜂を中心として一糸乱れぬ統率されたミツバチ軍団は、ハイレベルの社会的昆虫で、人間以上の知覚神経でつながっているようである。その知覚神経が麻痺されてしまうので、飛びたったミツバチは、自分の行動判断ができなくなるということだろうか。それにより、免疫力が低下し、ダニやウィルスに対抗できない。
 この説は、大変説得力もありなるほどと思う。
 そして思う。人間社会は、常に進歩してきた、また、進歩してると思ってきた。確かに、長寿を手にいれ、お金を開発し経済活動を活発化させ、人間の欲を満たしてきた。まだ、便利に、もっと長生きをと思っている。
 しかし、一方で自然の摂理を破壊、すなわち地球環境のバランスを崩し続けているのが、人類の発展と言えるのではないだろうか。このミツバチの話は、象徴的な出来事のように思う。
 そろそろ自然を制圧できる、コントロールできるという考え方を捨てなければいけないのではないだろうか。天気予報は、きちんとできた方がいい。しかし、台風の発生も集中豪雨も止めることはできない。病気は発見できるようになった、でもすべての病気を治せる技術はない。これでいいのではないだろうか。命あるから人間は、そのはかない人生を大切に生きようとする。
 ミツバチの生態系を壊すようなことは、しない方がいい。いままで人間に害のあるものは、社会から抹殺されていった。たまには、ミツバチはじめ、自然界に悪影響を与えるような化学薬品、製剤を排除したらどうなのだろうか。人間よりミツバチを大事にするような考え方は、やはり受け入れられないのだろうか。
 我が家の水田も、農協の指導のとおり、初期、中期の除草剤やいもち病予防の農薬を使う。それでも減農薬栽培に該当するそうだが、人間だけが幸せな地球でいいのか、そんなことも考える新緑の季節である。

11:27 午前 | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック